<刃物製造60年以上のノウハウの蓄積>


当社は、創業以来ダイバ-ナイフをはじめ、オイスタ-ナイフ、ハンチングナイフ、包丁、特殊刃、漁具刃物、美術刀剣など色々な刃物を製造することで、刃物の町「関市」にて60年以上に渡り、刃物造りのノウハウを蓄積してまいりました。 日本刀を表現する際によく使われる言葉として、「折れず 曲がらず よく切れる」というものがあります。 これは、「軟らかい鉄だと曲がりやすい」「硬い鉄だと折れやすい」という鉄の大原則に対して、軟らかい鉄(峯側)と硬い鉄(刃側)を合わせるという工夫を加えることで、曲がりにくく、折れにくい日本刀が出来上がるという考え方です。 当社は創業間もなくから、ダイバーナイフという新たな市場に歩みだし、市内の様々な業社と共に協力して研究していく中で、いかにして錆びにくくするか、いかにして長持ちさせるか等、創意工夫を重ね続け追求してきたことで現在があります。 古の刀匠と同じく、当社の刃物造りの精神は、「折れず 曲がらず よく切れる」の考え方で、錆びやすい環境であっても、壊れにくく、錆びにくいことで、切れ味を長続きする製品となっています。

<刃物業者として漁業分野への進出先駆け企業>


創業時の主力製品であったハンチングナイフの技術が見込まれ、自衛隊のダイバーナイフの製造依頼があり、ダイバ-ナイフの製造を始め、日本、アメリカ、フランス、ノルウエ-、オ-ストラリアなどの軍隊で使用され続けています。

また、昭和50年代、当社のダイバーナイフが漁業従事者の間で人気となっていることを知り、それまでのダイバーナイフを改良して、これまで以上に錆に強くするためステンレス鋼材部分にチタンコーティングを施す技術を取り入れたり、長年蓄積してきた波刃形状と刃付け角度の技術を活かして、漁業の際、頻発する様々な物に絡まる釣糸、ロ-プ、海藻など異なる固さの物質をまとめて切るという場面に特化した漁業専用商品を開発することで漁業分野に進出しました。

漁業分野は、刃物を使用する環境としては、濡れた環境での使用による刃・柄の劣化や海水による錆の発生など、劣悪な環境での使用が前提となります。 また、荒れた海の船上での限られたスペースで、仕事をしなければいけないため、取り回しも重要となってきます。こういったこともあり、もともと漁業分野への刃物の提供は、農鍛冶屋が中心であり、刃物業者がこの分野に進出したのは、当社が先駆けとなっています。 当然、刃物業者であるため、その切れ味は、農鍛冶屋が作成したものとは、雲泥の差があり、また耐久性も劣らぬことから、関菊水刃物の名前は広く知れ渡るようになり、多くの方々から、支持され続けています。

フランス軍に正式採用されているダイバーナイフ
フランス軍に正式採用されているダイバーナイフ

<新開発した新分野開拓商品>


当社は、創業後まもなく、農鍛冶屋が請け負っていた漁業用の刃物分野に進出したことで、オンリーワンの会社として営業してまいりました。

そこで、「農鍛冶屋が担っていた漁業分野で、当社が成功しているのなら、農業分野に進出すれば、漁業分野同様、当社の強みを活かせるのではないか」と発想の転換を行い開発したのが、“達人の収穫シリーズ”です。 漁業分野での厳しい環境で使用する漁業者の声をもとに培ってきた弊社の売りである「切れ味」と、「さびにくさ」をいかして、農業分野に展開することで、農業従事者の負担軽減などを実現することが可能となります。 “達人の収穫シリーズ”は、さびにくいステンレスに特殊コーティングを施して、よりさびに強くし、刃付けの角度にもこだわり、一本一本丁寧に国内生産をすることで高い品質を作り出しています。